Anno del cavallo 2026年は午年「ギャロップで駆けろ」

2026年は午年。ということで例年通り、干支をカレンダー表紙とはんこに描くため、イタリア雑貨屋らしくイタリアの馬について調査しました。
イタリアで馬といえば、よく観光地など街のど真ん中で警察の騎馬隊を目にします。人混みの中、一段高い目線で街を見守り堂々としている様子は「かっこいい」とだれもが羨望の眼差しとカメラを向けます。
馬は人類の歴史において、数世紀も主要な戦力であり、ヨーロッパにおいて何世紀もの伝統の紋章にも馬のデザインが多く存在します。紋章学において馬は「価値」や「勇敢な魂」を意味し、さまざまなポーズのデザインがあるのですが、今回は『Galoppante』(ギャロップをしている)ポーズを採用、描きました。

「ギャロップ」というと音楽がまず思い浮かびましたが、これはもともとドイツ由来らしく…
ギャロップは、18世紀末ごろからドイツの結婚式の終盤にみんなで歌い踊るテンポの早い曲として書かれるようになったそうです。その踊りがまるで馬の走るような様子だったことから、馬の駆け足を意味する「ギャロップ」と名付けられました。
このギャロップ、男女がペアになり、みんなで輪になり歌い踊るそうですが、だんだんノってくるともはや本当に走るような早さになり、息切れしたりこけたり怪我したりの大惨事だったそう。(結婚式そんなんでいいの?笑)だけど祭効果といいますか、これで男女の仲を深めるきっかけとなったそう。

馴染みのある曲だと、運動会定番のあの曲、ロッシーニの「ウィリアム・テル」がすぐに浮かびますね。これはスイスの弓の名手、ウィリアム・テルがオーストリアの圧制下において蜂起し、勝利する話で4時間もあるオペラの終盤「スイス軍の行進」部分が私たちが思い描いているあの曲です。(今回、初めてあらすじを読みました!レジスタンス魂が込もったなかなか胸熱な内容でした。)

ということで、2026年版は躍動感溢れる「ギャロップ」するお馬さんを描いてみました。
そして毎年、皆に気付かれないくらいにこっそりとカレンダー裏表紙に一年のテーマをイタリア語も添えていまして、

“Corri a ritmo galoppante.” ギャロップで駆けろ

と記しました。

不思議なことに毎年、テーマに書いた通りの一年になるんです。
例えば2025年は巳年だったので、杖に巻きつく蛇から

“Cosa coinvolgi?”  何を巻き込む?

と記しました。文字通り、2025年はいろんな人・ことを巻き込んで活動できまして…(こんな私に巻き込まれてくださった方々、心からありがとうございます!!!)
不思議と書きましたが、自分のテーマにしていたので言霊と言った方が的確かもしれませんね。

「ギャロップで駆けろ」

馬の駆け足と言っても、それは各々の速度でいいんです。だって自分の人生は自分のもの。このことばが、かけがえのない大切な今を駆けるお守りになるかも?

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