2024/12 dicembre
∬ La storia di Dicembre ∬
Il mio presepe
わたしのプレゼーペ
プレゼーペとは、イエス・キリストの生誕シーンを再現したもの。カトリックの大本山を抱えるイタリアでは、この時期になるとこぞってプレゼーぺが町中に登場します。それは、ドールハウスのようなミニチュアのものから、人間と同じ大きさのものまで…
12月8日のフェスタ・デッラ・インマコラータ(無原罪の御宿り)を迎えると、街は一気にクリスマスモードとなり、それに伴いプレゼーペも準備されます。イエス・キリストは馬小屋で生まれたと伝えられているので、馬小屋を作り、飼い葉桶を設置し、その飼い葉桶を囲んで眺めるようにマリア様や馬たちが配置され、25日になったとたんに赤ん坊のイエス・キリストの人形が登場するのです。
日本にいるとついついクリスマスはお祭りのようなもので、若い時は誰と過ごすかでソワソワして…イエス・キリスト誕生の日だということを意識することはあまりなかったのですが、イタリアに来てクリスマス、ナターレが何たるかを目の当たりにする訳です。
それもそのはず、識字率が低かった当時の市民たちに聖なる生誕シーンを伝えるために始めたのがきっかけだそうです。1200年代、サン・フランチェスコがウンブリア州とラツィオ州の境にある小さなグレッチョ(Greccio)の洞窟にわらの入った飼い葉桶を置き、馬とロバを連れてきて再現したそうです。きっと、人々は明確にとイエス・キリストの生誕をイメージできたことでしょう。
写真は、グッビオというまちの世界でいちばん大きなツリーを見に行ったら、まちの一部をまるごと使ったプレゼーペも発見して度肝を抜かれた帰り。
あまりに強烈だったので、当時、ブログでその1日を書きました。
https://mayucoecco.exblog.jp/19194468/
バスまでしばらく時間があったのでブラブラしていると、教会の一角でのんびり楽しそうにプレゼーペを制作しているおじさんたちに出会いました。
その時の様子も、先のブログに書いていました。
Proverbi di mese/// 今月のことわざ
“La neve prima di Natale è madre, dopo è matrigna”
クリスマス前の雪は母、そのあとは継母
これは農民たちのことわざと言われていて、どういうことかと調べたところ、クリスマス前の雪は穀物を豊かに育てるのにちょうどよく、遅すぎる雪は凍らせてしまうので、逆に不作にしてしまう、ということだそうです。
12月の雪に関することわざは他にも…
“Sotto la neve pane, sotto l’acqua fame”
雪の下だとパン、水の下だと飢餓
これもやはり質の良い雪だと地面で穀物がすくすくと育つけど、水っぽいと育ちが悪くなってしまう、ということですね。食べ物の代表として「パン」がよく使われるところ、やはりお国が違えばですね。
Cosa da mangiare /// 今月たべるべきもの
Panettone o Pandolo
パネットーネか、パンドーロ
最近はイタリア好きさん以外からも認知され始めているパネットーネとパンドーロ。日本でもイタリア料理店さんやバイヤーさんがせっせとこの時期に広めてくださってるだけあり、いろんなところで入手可能になってきましたね。かく言う私はまだゲットできておらず…おすすめ、ありますか?
そして、そんなマニアックな方々に朗報。当店で”Panettone o Pandolo”はんこ、あります。手書きイラストで作ったはんこ、きのこたけのこ論争さながらの「君はどっち派?」熱い戦いのお話のブックレット付き。パンやお菓子好きの方にも大好評です。